ヴィーガンとベジタリアンは何が違うの?
ヴィーガンの別名はピュアベジタリアン
つまりヴィーガンとはベジタリアンの一種なのです。
ベジタリアンになる理由は人によって色々。
たとえば
- アレルギーや体質のため
- 健康のため
- 宗教上の理由のため
- 地球環境のため
- 動物愛護の倫理観によってetc…
そのため、口にしてよいものの制限にも細かな違いがあります。
その中で、
ヴィーガンは動物性食品を一切口にしない「完全菜食主義者」
多くのヴィーガンの考え方の基本にあるのは
「一切の動物を苦しめない」という動物愛護の心。
肉や魚はもちろん、卵や乳製品、ハチミツも食べないのは
「それを生み出す鶏や牛の苦しみや早死につながるリスクを減らしたい」
という思いから。
畜産業のもたらす地球環境への影響を懸念したポリシーという人もいます。
ヴィーガンの人々は、食生活だけではなく
レザーや毛皮等動物性の素材をNGにしたり
動物実験をしていない化粧品や洗剤を積極的に選ぶなど
あらゆる面から動物の命を尊重していることも多く
食生活だけではない、生き方のスタイルの一つでもありますね!
ベジタリアンとは?
ベジタリアンとは、
肉や魚をはじめとした動物性食品の一部または全部を避ける菜食主義者の総称です。
総称というのは、
卵はOK?乳製品はOK?など
何を避けるかによって呼び名が異なるから。
飛行機の中で私たちCAがお出しする機内食においても
国籍や宗教、思想によって避けるべき食品が様々かつ少しずつ違っているため
20種類以上の特別食の中からリクエストを受け付けています。
これを間違えて提供することは絶対NG!
CAはとても慎重に確認して提供します。
健康上の理由であれば命に係わる問題になるし、
宗教上の理由であればその人の守るべき規律を破らせたことになってしまうからです。
ベジタリアンの種類の例
日本に住んでいると、アレルギーや健康上の理由以外でのベジタリアンは人数自体さほど多くないのか、会うことも少ないかもしれません。
でも私たちCAは特別食の種類の幅広さとお客様からのリクエストの多さから、
日々世界の食文化の多様さを実感しています!
たとえばこんな種類の方がいます。
【ラクト・ベジタリアン】
×肉、魚、卵
〇乳製品、植物性食品(ラクト=乳)
【ラクト・オボ・ベジタリアン】
×肉、魚
〇卵、乳製品、植物性食品
【ペスコ・ベジタリアン】
×肉
〇魚、卵、乳製品、植物性食品
【フルータリアン】
フルーツやナッツなど木の実しか食べない。
動物だけでなく植物の命も大切にするという考え方。
根から収穫する野菜などはその植物が死んでしまうので、果実や木の実といった一部だけを取りまた再生するものを栄養としていただくというもの。
日本人には想像がつきにくいですが、
世界では宗教が生活の土台となっており、食事に規制事項がある国もたくさんあります。
たとえば
【イスラム教/ハラル】
イスラム教徒は世界各地に居住しており、特にアジア、北アフリカ、中東における人数が多い。
ラマダンと呼ばれる断食期間には、日中、水を含めて一切の食事を口にせず、日没とともにたくさんの食事を摂取します。
その他イスラムの食の規律で「合法的なもの」「許されたもの」をハラルと呼び、この教義に則って管理されたキッチン=ハラルキッチンで作られたハラル食材のみを食べる。
×豚、アルコールなど
【ユダヤ教ハラル/コーシャ】
ユダヤ教では「カシュート」という食事規定があり、ここに食べてはいけないものや組み合わせが規定されている。この中で食べていいものは「コーシャ」と呼び、食べてはいけないものと区別されています。
◯(コーシャ)分かれた蹄を持ち、反芻(はんすう)する」種として、ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、鶏などの鳥類、また鱗やヒレがたやすく取れるもの
×豚、貝類、いか、たこ、えび、かに、うなぎなどの鱗のない魚介類など。また同じ料理の中に魚と肉の両方を使ってはいけない
【オリエンタル・ベジタリアン】
仏教の影響が強く、中華圏、特に台湾に多い。
動物性食品、さらに五葷(ごくん)と呼ばれるニンニク、ニラ、ラッキョウ、ネギ(玉ネギも含む)、浅葱の五つの植物も食べません。
【ジャイナ教】
ジャイナ教徒は動物を傷つけ、命を奪って食べるという行為は御法度で、虫も殺さない。
野菜の中でも根菜類は摂取禁止です。
理由は「これらの野菜を掘り起こす際、土壌中の虫を殺めることになる」そして「可食部である根は野菜の命の源であり、これを食べることが野菜の殺生になってしまう」からだそう。
【ヒンドゥー教】
ヒンドゥー教徒は、インドやネパールに多数存在しています。
牛は神聖な動物として崇拝の対象となっているため、食べることは禁忌。
豚は不浄な動物とみなされ、基本的に食べることはありません。
カーストによって、食の禁止事項が異なるよう。
右手は神聖な手、左手は不浄な手とされているため、CAは給仕する場合には必ず右手を使います。
多くのヒンドゥー教徒は肉全般を避けますが、中には肉食をする人も。その場合でも食べる対象は、鶏肉、羊肉、ヤギ肉に限定されます。
●参考資料
自分の国のあたりまえが、誰かの国では当たり前ではないということですね!
世界は広い!
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