ステーキ、焼肉、焼き鳥、
先進国は肉食文化。
私も好きです。
でもこのお肉、つまり家畜を育てる畜産業が地球環境へもたらす影響ってご存知ですか?
読み終わるころにはお肉に対する見方が変わっているかもしれません
畜産業がもたらす影響にはこんなことがある
❶畜産により排出される温室効果ガスは、世界の温室効果ガス量全体の18%も占めている
地球温暖化を促す主な原因となる温室効果ガス。
畜産とは温室効果ガスの強力な排出源なのです!
世界で排出される温室効果ガスのうち、実に全体の18%を畜産が占めていると言われています。
その量は、全世界の飛行機・自動車・鉄道から排出される温室効果ガス量を40%も上回ってしまうほど!
特に温室効果ガスの排出量が多いのが「牛肉」
畜産において排出される温室効果ガスは、家畜の餌の生産、輸送、飼養管理、ふん尿の処理をするなどに発生しています。
中でも圧倒的なのは牛肉。
畜産業全体の排出ガスの78%は牛肉の生産に起因しているのだそう。
特に、牛のゲップで出るメタンガスは牛肉生産で排出される温室効果ガスの中でダントツに多いのだとか。
GEP…
- 1kgの牛肉を生産するために排出される二酸化炭素と、ガソリン車を3時間走らせた時に排出される二酸化炭素と同じ
- 週に一度しか肉を食べないことで、自動車の走行距離750億kmに相当する二酸化炭素の排出量を削減することができる
畜産が地球温暖化の原因を担ってしまっていることは否定できませんね。
❷森林破壊
アマゾンの森林破壊は90%以上が畜産業によるもの。
すでにラテンアメリカの熱帯雨林の約70%が放牧地と化しました。
さらに毎秒サッカーグラウンド1つ分の熱帯雨林が、畜産のために伐採されています。
世界的には草地が不足しているため、家畜を飼育する場所を求めて森林を伐採します。
世界最大の牛肉輸出国であるブラジルでは、牛の放牧地と飼料を生産するため、1日で東京ドーム650個分の森が消えています。
熱帯雨林は生物多様性の宝庫です。そして二酸化炭素を吸収する役割も担っています。これが減少し続けるということは多様な生態系の破壊、そして地球温暖化に影響が及ぶということです。
人権問題にもつながってしまった事件も
アマゾンが位置するブラジルでは、土地を保護するために活動する土地活動家が1100人以上も殺害されてしまってたのだそう。
環境問題以外でなく人権の問題にまでつながってしまっていた事件がこんなにたくさん起きていたとは悲惨なことです。
❸世界の水資源の3分の1もが畜産のために消費されている
全世界の淡水量の約27%は、畜産によって消費されています。
家畜のえさになる穀物を育てたり、家畜に飲ませるために消費される水。
この量がすごいんです!
- 牛丼一杯を作るのに必要な水は約1890ℓ
- ステーキ200gを作るのに必要な水は約3000ℓ
- 1㎏の牛肉を生産するには必要な水の量は、トマト1㎏を育てるのに必要な水の約77倍、小麦1kgに必要な水の約200倍以上
世界の中では干ばつや水不足に苦しむ人々がいる反面、
畜産のためにはこれだけの水が使われているんですね。
❹飢餓で苦しむ人が8億人以上いるにも関わらず、穀物の50%は家畜のえさに使われている
世界では約8億人、つまり約9人に一人が飢餓に苦しみ、毎日約3万人の子供たちが飢餓や栄養失調で亡くなっています。
にもかかわらず、世界中の穀物の50%以上は家畜のえさとして使われています。
さらに、飢えに苦しむ子供たちの90%以上が、家畜のために穀物を育てているのだそう。
家畜のために生産された穀物がもし人間に供給されたとしたら、
飢餓は解消されるのではないでしょうか?
❺作物を栽培できるはずの土地を畜産が占領している
凍土をのぞいた地球上の土地の約3分の1が、家畜やそのの飼料を育てるための土地として使われています。
食肉を家畜からから培養肉にシフトすることで、土地利用率は約95%も減少できることがわかっているのだそう。土地があればほかの農作物を作ることができるようになり、、飢餓問題の解消などに十分つながりそうですよね。
私たちには何ができるか?
豊かになった新興国の中間層の肉需要は増えるばかりです。
このまま畜産と環境問題についてなにも対策をとらないでいると、どうなるでしょう?
2050年までに温室効果ガスの52%が農業由来のもの、そのうち70%が畜産による排出になってしまうことが予想されているのだそう!
私たちがお肉を食べる量を減らすことは、地球温暖化、さらに水不足や森林伐採などの環境問題へのアプローチにつながります。
さらに世界に9億人以上とも言われる飢餓で苦しむ人々を救える可能性があります。
ただ、毎日お肉を食べてきた私たちにとって、明日からもうお肉を食べない!ってすごくむずかしいと思います。
でも例えば
- 牛肉を鶏肉にする日を増やす
- 時々大豆ミートを食べてみる
- 週一回、または月一回だけお肉を食べない日を作ってみるなど…
もしできることがあれば、取り組んでみませんか?
後編では私たちが少しずつ取り組めそうなアクションを考えてみました。
ぜひご覧ください♡
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